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接客業の方が身に付けるべき
【3つのITスキル】

どうもこんにちは!たいらと申します😀

私接客業を中心としたクライアント様に対してマニュアルを作成したり、運営改善のサポートをしたりしている者です。私の周囲の友人やお仕事関係の方も含めて、今本当にたくさんの人が休業していたり実質的に失業状態になっていたりします。失業手当や雇用調整助成金を受け取っている場合もあるでしょうが、時間はあるけどまとまったお金はない、という若い方を頻繁に目にします。

あくまでも私の眼に映る範囲に限られますが、そういう方の多くが今自宅で優雅なひとときを楽しみながらお店の再開を待っているような待っていないような状況なんですよね💦

  • 動画配信サービスで映画やアニメを見倒してる
  • FPSやソシャゲに時間を垂れ流してる

こんな過ごし方をしてる人も多いんではないでしょうか。余計なお世話は重々承知ですが、そういった方々に向けて少しでも実りある時間を過ごして欲しいという想いを馳せつつしたためた次第です。

はじめに

まず大前提として、

  • 接客業にかかる人の数が急に2019年水準に戻ることは考えにくい
  • 接客業にも自動化、省力化の波は必ずやってくる
  • 事務作業を避けていたらマネジメントに昇格したときに痛い目に合う

これを現実として受け止めてください。調理人や美容師などの技術職においてスキルを磨き続ければ必要とされ続けることも考えられますが、特にサービスメインで働かれている方は接客スキルだけで一生安泰って時代ではありません。私自身のべ15年以上サービス業に関わってきた身として接客のお仕事は大好きですし、その楽しさやキツさも充分に理解しているつもりです。

厳しいようですが接客だけではない、何か+αのスキルがなければ今後稼ぎにくくなる、給与が上がり辛くなる事態は避けられません。接客業の先にある経営、マネジメントにだって必ずITスキルが必要になってきます。苦手だからって目を背けてしまうとあなた自身の可能性に蓋をしまうことになりますよ!!

そんな漠然とITスキルって言われてもねぇ・・・何から手を付けていいんだか。

そりゃそうですよね。はい、実用性のある宿題を3つ出しまーす!!

Excelでシフト作成

てめぇよ、さすがに他人様ナメ過ぎなんじゃねぇのかい??

まぁ落ち着いてください。上の表くらいはさすがに作れる方がほとんどなのは想定済です。ここから宿題を細分化していきますよ!どこまでサクッとできますか?そしてどこまで「調べれば」できますか?是非自分のレベルを確認してみてください。

読んでる方にとってはどうでもいい話だと思うんですけど、実はシフトのサンプルをネットから拾って来る気マンマンでした。全然良いのありませんでした。だからしぶしぶ作ったんです。ほんとしぶしぶ(笑)

あくまで個人のセンスではありますけど、見た目のバランスも結構自信あるんでよかったらマネしてみてください😀

LV.1:休日を自動で赤文字にしよう

これくらいはできますよね?初歩ですよ、初歩。ククク・・・

休みの日が一目でわかると便利ですよね😀「休」と入力したら自動で赤文字に変換されるようにしましょう。ここだけはキチンと答えを出します。LV.2以降は自分で調べてやってみてください。

  1. 上図の四角部分を範囲選択
  2. 上部の条件付き書式をクリック
  3. 「セルの強調表示ルール」を選択
  4. 「規定の値に等しい」を選択
  5. 右上図、次の値に等しいセルを書式設定:「休」
  6. 書式:「ユーザー設定の書式」
  7. セルの書式設定で「フォント」を選択
  8. 右下図、色で赤色を選択

右上図でデフォルトの書式を選択しても構わないんですが、なんだか微妙に色がきしょいのと自由度が低いので「ユーザー設定の書式」に慣れる意味も込めてこちらのやり方を紹介してみました。

小さなこだわりってバカにされがちですが、実際資料が出来上がると大きな差になって現れます。

LV.2:個人のパターン別出勤数をカウントしよう

○○さんがパターンAのシフトで何日出勤しているのか、休みが何日間取れているのかといった情報を自動でカウントされるようにしましょう。こんな感じ。

細かい説明は割愛しますが「$:絶対参照」の使い方を身に付けましょう!

いやね、LV.1と同じくらいに説明しようかとも思ったんですけどここのボリューム膨らんでも主旨と外れるんで。COUNTIFの数式と絶対参照というキーワードさえ調べれば必ず道は開けます。自分で調べる力も大切ですよ!

LV.3:必要人数が足りてるかどうかチェックする機能をつける

必要な出勤人数がシフト上揃ってなかったら黄色くなるよう条件付き書式を設定します。3日のとこ見ていただくとわかりやすいんじゃないでしょうか。必要出勤人数が曜日から自動反映されるようにもできますがそのためには次にあるLV.7をクリアする必要があります。

ちなみにLV.2とLV.3についてはプリントアウトした時に表示させる必要はないので印刷範囲を設定してくださいね。

LV.7:土日祝が分かるように日付に色を付ける

LV.4~LV.6はどこに行ってしまったんでしょうね。

はい、急に難易度上がります。私の予想では9割以上がここで脱落します。でも接客業のお店にとってシフトで曜日を反映させることは必須ですよね?なのにあなたの職場ではたぶん手作業じゃないかと疑っておりまして大変失礼ぶっこきました。実際これまでと比べてもかなり難易度が跳ね上がります。

  • F5:AJ5の範囲をDATE関数で(B2,B3,列番号)から引っ張ってくる
  • 「セルの書式設定」⇒「ユーザー定義」で日付だけを表示させる
  • 「新しい書式ルール」からTEXT関数を使用して土日のセルに背景色をつける

ここまでは付いて来れてますか??さらにわけわからんことになりますよ?

  • 別シートで向こう3年分くらいの祝日をリスト化する
  • 「新しい書式ルール」からCOUNTIF関数を使用して祝日に該当する日を赤文字にする
  • 同様に当該月に存在しない日(31日とか)を白背景白文字にする

もしこれができたら、接客業にはなかなかいないレベルのExcel使いだとドヤ顔してもらって大丈夫です。ちなみに私も現場にいるときはこんなの全然できませんでしたし、周りにもいませんでした。

シフト作成まとめ

どうでしたか?接客業の方なら見慣れているはずのシフト表ですが、掘り下げるとここまで使いやすく自動化させることができるんです。あえて言わせてもらいますけども、

悲しいかな接客業を生業としている人は世間一般よりもかなりITリテラシーが低い

これを現実として受け止めていただきたかったんです。IT関連会社なんかはもちろん他のいわゆるサラリーマン的な業種であればこのレベルのシフト表を作れる人はザラにいます。ただしそういった業種にシフト表は必要ないですからね。私も今回ネットでシフト表のサンプルを探して痛感しました。

だからこそ必要ないのではなく、「これだけ実用的なスキルが接客業では一般化していないこと」そして「このレベルのスキルがあれば接客業では頭一つ抜けた存在になれること」がお伝えしたかったんです。是非チャレンジしてみてください。ライバルに差を付けろ!!

出来上がりはこちらの記事をご参照ください。

POPを作る

販促用ポスターやメニュー表、掲示物など、普通紙に印刷できる簡単なものは自分達で作ってるってお店も多いと思うんです。手書きで温かみのあるものも良いですが、

  • 担当の人が休みだったり、辞めてしまったりすると作ることができない
  • ちょっと手直ししたいときに上からつぎはぎする羽目になってしまう

といったリスクもあります。PCで一度ベースとなるデータを作ってしまえば使い回しが利きますので是非自分で作ることにチャレンジしてみてください😀

トーン&マナー

いわゆるトンマナってやつですね。知ってるだけじゃ役に立たない言葉って世の中たくさんありますが、この言葉は本当にそういった意味で魔法の言葉。

トーン&マナーでは、まずは以下の3つをデザイン・クリエイティブのルールとして設定する。

・キーフォント:広告・販促物のメインになるフォント(書体)

・キーカラー:メインになる色、または配色

・キービジュアル:メインになるイメージ写真やキャラクター

公益社団法人日本印刷技術協会

もう少し噛み砕きます。以降は私の私見を多分に含みますのであしからず。

  • フォント:原則1種類のみを使用。フォントサイズについてもできるだけ揃える。
  • カラー:メインカラー、アクセントカラー、テキストカラー以外の使用を控える。
  • ビジュアル:何をメインに伝えたいのかハッキリさせる。情報量は少ないほど良い。

このくらい意識するだけで「トーン&マナー」を知らない人と比べると明らかにスッキリ垢抜けたデザインができるようになるはずです。

無料のテンプレを使いこなす

ゼロから作ろうとするからゴチャゴチャしちゃうわけで。優秀なデザイナーさんが作った無料のテンプレートがたくさんネットに転がってますから、有難く使わせていただきましょう!

PowerPointなどで作るのも良いですが、右のチラシはCanvaというツールで作成しました。課金しないと使えないデザインやアイコンもありますが、最初は無料のもので充分です。チラシだけではなく、メニューや掲示物などについても様々なテンプレートがあります。

あなたの感覚でかまいませんので、お勤め先の販促用POPでもメニュー表でも一つ作ってみてください。右に負けちゃいねーってヤツを!

掲示物に統一性を持たせる

右上のチラシサンプルの背景画像は不運にも私に見つかってしまったばかりに悪い見本として採用された、とある薬局のカウンター下写真です。単純にゴチャゴチャしてだらしなくないですか?

  • 縦書きのものがあったり、横書きのものがあったり、
  • 厚労省のポスターと手作りの掲示物がごっちゃになってたり、
  • 手作りの掲示物だけ見てもフォントサイズがバラバラだったり、

これじゃ何が一番重要なメッセージなのか伝わらんのですよ。水色のポスターが一番目に付きますがここに掲示している意味が大きいかというとそうでもないはずでして。お盆や正月の時期になると定休日スケジュールが掲示されることは想像に容易いのですが、仮にそうだった場合重要度が全然異なりますよね?

じゃあどうすれば良いのかって話ですが、重要度や緊急性の高い情報を目立たせるために、そうでない情報を雛型にはめ込んで統一性を持たせるんです。スッキリさせるだけでも大きなメリットが得られますし。「情報は少ないほど良い」と上に書きましたが、お店全体を見たときにもそれは同様です。

重要度や緊急性の低い情報を並列に見せるような雛型を作ってみてください

あなたのお勤め先の属性で、フォロワーがたくさんいるInstagramアカウントを調べてみましょう。必ず決まった雛型とルールの下で情報を発信しているはずですから。これもまたトーン&マナーの徹底によるブランディングに通ずるところですね😀

マニュアルを作る

はいキターー!専業マウントニキーーー!!だるー!お前だるーーー!

まぁそんな言わんとってくださいよ・・・フラットな目で見たとき、あなたのお店にはパリッとしたマニュアルがありますか?採用したばかりのスタッフに向けた、口頭だけではない「教育ツール」が整っていますか?

私事で恐縮なんですけども、なぜ私がマニュアル屋として生計を立てられているかと言うと、

  • 接客業は人を相手にするものだからマニュアルに落とし込むのが難しい
  • 接客業で働いていると資料作成に携わる機会が無く苦手な人が多い
  • 現場が忙しくてデスクワークに割ける時間がない

こういったところに理由があるんです。マニュアルが一切ないお店はそれはそれで珍しいですが、接客マニュアルと会計マニュアルと電話対応マニュアルがバラバラな上にどこにあるかも探さないとわからない、みたいなお店が非常に多いです。

で、接客業の方にとって最も身近な資料作成として今回マニュアル作成を宿題にしたわけです。

採用者の目線に立つ

マニュアルに限らず資料を作成する際に最も大切なことは「読み手目線に立つ」ということ。マニュアルであれば採用された側、新人スタッフの立場になってどのような内容が必要かを最優先にしてください。「あなたが伝えたいこと」ではダメなんです。

あなたが新人スタッフの教育担当になった時、何をどのような順番で説明しますか?その順番は新人スタッフにとって理解が捗るよう工夫されていますか?また他のスタッフの教え方と異なる点は無いですか?これらを整理しながら進めることが有用性の高いマニュアル作成には必要なんです。

先輩によって言ってることが違うんです!って頭抱えてるスタッフいたわね・・・

体裁を整える

ここについては大して重要じゃないって考える方も多いと思います。ですが、まとまった一つのデータでなくてはマニュアルが使いやすいものにはならないんです。だから定着せずにどこいったかわかんなくなるわけでして。

先ほどにも触れましたが接客や会計、電話応対といった業務の一つ一つに個別のマニュアルが存在していては教育時のムダ・ムラ・ムリが発生します。決してデザイン面で優れたマニュアルを作ろうと言っているのではなく、機能的に美しい資料であるべきというのが私の主張です。

このようにキチンとレイヤーを分けて事前に整理しておくことで実際のマニュアルで下のような機能美が発揮されます。

もちろんお店の全業務を作ろうと思ったらどえらいボリュームになります。ひとまずは緊急性の高いものに作成範囲を絞ってみても良いですし、次項目にあるような「採用初日用の教育ツール」として薄く作成するのも大いにアリですよ!

徹底的にパクる(TTP)

②でもお伝えした通り、パクれるものはパクればいいんです。飲食店において入店初日に伝えるべきことをまとめた資料としては僭越ながらこちらの記事にPowerPointテンプレートを用意しています。

業種が違う、内容としてもの足りない、と感じたらこちらのExcelバージョンをどうぞ♪上で使用しているものです。

まとめ

いかがでしたか?「こんなもん楽勝だぜ\( ‘ω’)/」って方もいれば「できる気がしない((((;゚Д゚))))」って方もいるでしょう。いずれにしても接客業で働く人が身に付けて損はないITスキルですし、今後転職することがあっても絶対に腐らないスキルです。

Excelでシフトを作る数式を使った高度な帳票作成もいずれできるようになる
POPを作るセールス、マーケティングなどビジネスの基礎を学ぶきっかけに
マニュアルを作る要約力、ライティングといった資料作成に必要な能力を育てる

私のクライアントでも、「うちの会社ほんとアナログでね・・・」「僕自身そもそもPC扱うのが得意じゃないんです」なんてことをおっしゃる部長さん社長さんクラスがたくさんいます。皆さんにはそうなって欲しくないですし、この記事をきっかけにITスキルを学ぶ人が一人でもいてくれたらこんなに嬉しいことはありません。

ご質問やお問い合わせは下記のフォームからお気軽にどうぞ😀

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