マニュアル・運営改善

【サラリーマンの基本】
刺さる資料の作り方【Excel】

こんにちはたいらですよ?

今回はちょっとマニュアルから離れるんですが、サラリーマンに避けて通れない資料作成のノウハウについてご説明します。「ほー、いい資料作るやん」って思われたいでしょ?

「ちょっとブレストしましょうか」みたいな場合にもスカスカでいいから資料を用意しておくと論点が絞れて話がスムーズに進みます。手元に何もないと「えー、なにから話しましょうかね?」みたいになりかねないんで。草案、叩き、議案作りとしての資料作成にも役立ちます。

慣れてない方に向けた初歩的な資料作成マニュアルだと思ってください。

本当にOffice系ツールの使い方を極めた人はWordを使ったり「セルの結合はダサい」みたいなこと言ったりするんですが、あくまでも資料作成に慣れてない方に向けての資料ですのでそこんとこお手柔らかにお願いします。たいら流。

マニュアル作成事業のLP(ランディングページ)作成許可を上司から得るための資料をサンプルとして同時並行で作って参ります。

社内資料なんてアホらしい、口頭で伝えればいいじゃんって思われる方もいるかもしれません。組織によっては資料のための資料のための資料みたいになりかねないですし。

確かにその通りなんですが、社内資料も作れないホワイトカラーに社外提案資料とかっておもろい仕事は降ってこないんじゃないですかねフツー。まずはこのくらいの資料を1~2時間でサクッと作れるスキルがとっても有用です。というより実際私は外の世界に出てから「ペラ1の資料をサクッと作成するスキル」でお褒め頂くことがすごく多かったので。

「LP作成の提案資料作っといてー」の指示への対応はもちろん、「LP作りたいんでちょっと提案概要まとめますねー」とかって上司に言っといて2時間後にそれ見せられたらかっこよくないですか?

目的と対象をハッキリさせる

何のために資料作成するのか

いやいやこれ決まってないと資料を作ろうってなんないっしょ

そうなんですけども。ここがなんとなーく「LPの作成許可を得るため」のままぼんやり書き進めると、読み手の目線や感情が置いてけぼりになりがちです。まずは訴えたい相手が上司であるわけですから、

  • LPを作成することによってどんなメリットがあるのか
  • 必要なリソース(時間・費用)はどの程度なのか
  • どんなプロセスを踏む必要があるのか

このあたりは必ず伝える必要がありますよね。これがぼんやりしてると上司に刺さらないって結果を招きます。だからなんとなく頭でまとめて口頭で伝えるだけだと情報が足りなかったり、上司からのツッコミを前提に話さないといけなかったりするのでむしろ非効率なこともあります。

誰に向けて資料作成するのか

いやいやだから上司って自分で言ってたやんか。めんどくせーやつだな!

そうなんですけども。この小見出しをわざわざ設けたのは、資料としての完成度と汎用性を磨いておくと流用が利きやすいですよって話がしたかったんです。

冒頭にチラっとふれた資料のための資料のための資料現象を抑え込む、という視点を持っておくと、

  • 上司がそのままさらに上職に対して説明するときに使用できる
  • グループ内で共有するための資料として使用できる

といった手間の削減につながるわけです。それが自分の手間にせよ上司の手間にせよ、同じ内容の資料を作らないに越したことはないですから。自分も相手の時間も大切にする。社外向け資料になってくると見せられない数字とかもあるのでそうもいかないですけどね・・・

雛型を作る

繰り返しますがあくまでたいら流なんで絶対解ではありません。ただ大まかな資料全体の流れについては応用が効きます。私は日頃から社外提案資料も含めてまずこの手順でA4縦長1枚に納められないか検討しますので。

シートの初期設定

  1. 矢印部分(シート全体)を選択してフォントを設定。今回は「Meiryo UI」「サイズ11」。
  2. A~Zの幅を「3.00」に設定
  3. 1~100くらいまでの高さを「18.00」に設定

ん?②で列の幅を「3.00」にまで細くするのはなんで?

えーと、なにかといいことあるからです(笑) 後から出てきますが、表をシート内で完結させたい時や頭出しを整えるのにこれやっとくと便利なんです。フォントは読みやすさを重視してチョイスしましたが、もう少しパリッとしたい時なんかは「BIZ UD明朝Medium」がお勧めです。

提出先、日付、作成者を記入

  1. 誰に向けた資料なのか、提出先を明記
  2. 日付を記入(「=NOW()」で当日日付が反映されます)
  3. 作成者名を記入

①③については部署だったり会社名だったりすることもあるでしょうからそこはシーンに合わせてください。②の日付は「短い日付形式」に設定すると良いでしょう。②③はセル結合で全体が表示されるようにして右端揃えにしましょう。

すっごいくだらないんですけど、提出先より作成者が下に書かれることになるんですっごいくだらないことでくだらない人に無駄に怒られることを回避できます。すっごいくだらないんですけど。

タイトルと端的な結論を記入

  1. 何の資料なのか一目でわかるようにタイトルを記入
  2. 何のために何をしたいのか、ツッコまれそうなことへの回答を先出しする

①はなんかそれっぽくタイトルつけましょう(笑) 少しセルの高さを広げてA~Zを「セルを結合して中央揃え」します。背景をチャコール、文字を白抜きにすることでタイトルであることが一目瞭然に。

②の文章は提案資料の場合「○○したい。」と言い切るのがたいら流。ちなみにやることが決まった上でのローンチ資料の場合は「○○します。」という丁寧語にしても良いと思います。その後「ご理解ご協力をお願いします。」のような一文を入れることも想定されるので。

いやいやコストはどうするのかね?効果はあるのかね?

といったツッコミはあって当然なので、まずは出鼻をくじかれることの無いよう、「費用対効果についても考慮してますよ」というビームをあらかじめ出しておきましょう。

ストーリーと目次の構成を練る

ストーリーのテンプレート

もちろん100%のケースに対応できるわけではないですが、私の経験上ほとんどのケースで以下のテンプレートにはめ込むことができます。

  1. 基本的な考え方、目的(現状の課題、問題点を提起)
  2. 施策や成果物の具体的イメージ
  3. 費用、スケジュール感
  4. 必要に応じてバックデータの添付

要は「なんでやんの?」「なにやんの?」「いくらかかんの?」「根拠あんの?」に答える。だいたいこのストーリーでイケます。情報はコンパクトにまとめるに越したことはないので、1.~3.はどげんかしてA4縦1枚にまとめます。4.のデータが大きい場合は別で添えても良いのですが、できるだけ要点をつまんでネジ込みます。

目次と内容

ここではサンプルに沿った内容を書いてくよ!!

目次内容
1.目的オンライン集客による販路拡大
2.成果物イメージLPのサンプルイメージ掲載
3.費用 or スケジュール作成にいくらかかっていつ頃リリースできるのか
4.効果試算LP運用による効果がどの程度見込めるのか

うん、こんなもんで良いのでは。あとはこれすごく大事なことなんですが、

できる限り活字を減らして表やドキュメントに差し変えることで「新聞化」を避ける

隙あらば表やドキュメントにできないか常に企んで資料作成にあたりましょう。最終的な資料の質に大きく影響してきます。

ではでは実際にサンプル資料を作成していきます!

実際に作って見よう!

目的

まずは現状の課題点や背景を洗い出し、そのための解決策としてLPが有用であることを訴求します。

  1. 「Shift+7」で「’」をつけて大分類「1.」を入力
  2. 行間の高さを「10.00」に調整
  3. 罫線を元にセンターを取って「挿入」「図形」から「矢印」を作る
  4. 「目的」の答えを「罫線」「塗りつぶし」「太字」「文字色」で目立たせる

①は「数字+ピリオド」で終わらせるのに必要な小技です。②はあとから全体のバランスみて変更することの方が多いのですが一旦のところ「10.00」にしときます。

④がとても重要でして、ダラダラ文章を書くんじゃなくてズバッと要点をまとめましょう。その前の背景、課題点はあくまで導入であって、本当に言いたいことは④なわけですから。中央揃えにして枠と文字を同色にして塗りつぶしも同系色にしておくとチカチカしないのでお上品な仕上がりになりがち。

成果物イメージ

今回の場合、LPってどんややつ?って人に向けて説明することも考えられるのでLPのサンプルを見せてあげてポイントを説明しましょう。

「こんなものを想定してますよ」「こういった所に配慮してますよ」というアピールをしましょう。写真を添えることでスーパーや量販店のチラシのようなゴチャっとしたものではないイメージを共有できますし、箇条下記によってポイントを抑えた簡潔な説明が可能です。

成果物がLPほど具体的でない施策の場合等は、プロセスだったり企画のフローをできる限りドキュメント(図や表)にして表現しましょう。前項の「目的」が提出先の「なるほど」を促すものだとすると「成果物イメージ」は「安心」を得るための項目です。

費用

今回の事例ではスケジュールの見通し立てることよりも費用感を伝えることの方が大切ですので、そちらに重きを置くことにしましょう。

LP作成の場合だと、作成の外注と出稿費用がかかってくるので可能な限り具体的な見積もりを示します。こういうときに、「粗々でいいからペロッと見積もりちょうだい?」って言える取引先があると便利なんですよね・・・若干企業としての不健康感は否めないですが(笑)

  1. 作成に係る相見積もりの比較と、どういった理由でどこに発注したいのか明記
  2. LP出稿のランニングコストは形態が様々で知らない人もいるのできちんと説明
  3. クリック単価に来訪ユーザー数を乗じる数式を入力、総額は目立たせる
  4. コンバージョン率について発注先に一定の責任を負ってもらうことを注釈として明記

こういった数値の組み立てになったときにExcelの便利さが生きてくるんです。上司や発注先との打ち合わせの中で数字が変わってきたらそこだけ差し替えて全体の数値に反映させることもできますし。

LP作成費用(イニシャルコスト)と出稿費用(ランニングコスト)は分けて考えた方がわかりやすいので 1)2)といった中項目を設けました。

1)2)も「Shift+7」で「’」を付けて入力ね!!

①のポイントは表を端から端まで使い切ること。グッと垢抜けた印象になります。全て中央揃えにして、金額はホーム画面の「通貨表示形式」をポチっと押してやってください。あとはセンスの問題ですが、横並びの最上段に来る項目をちょっと色付けて、間の横罫線は点線にしてみました。で、「ここにしたい」を赤枠で囲ってその理由を併記する、と。

②の出稿費用は「月¥100,000です!以上」だと普通はGO出ないんで、こういった数字の立て付けで見通しを算出しています、というのをきちんと説明しましょう。もしA4に収まりきらない複雑なバックデータが必要な場合は、「¥100,000です!」の上で別途添付するか、ツッコまれた時用別シートで抱えておくと良いと思います。

③の出稿費用は実際に「クリック単価 × 来訪ユーザー数」の数式を入れておきます。コンバージョン率についても「コンバージョン数 ÷ 来訪ユーザー数」の数式を入れておくと後々鉛筆舐めるときに便利です。数式の入ったセルは色を付けてわかりやすくしておきましょう。うっかり直接入力の惨劇を回避するために。

④の注釈についてですが、LPの費用対効果を見る際にはコンバージョン率が非常に重要な指標となります。B社は半年間コンバージョン率について一定の責任を負ってくれる点を押し出すために追記しました。

おまけ:スケジュール

今回全体サンプルとしては割愛しますが、入れるなら「こんなんどう?」ってご提案です。「イメージでいいからスケジュール感ちょうだい」って言われることもあるでしょうし。

見積もりの段階でスケジュールまで担保させるのはちょっとキツいですけどね・・

原則としては横軸を時間軸にしてあげると見やすいです。今回の場合は「発注から出稿までにどのくらい時間がかかるのか」をメインに伝えたい気がするので、それらを表の中に入れて目立たせました。スケジュールを入れておくと自分を追い込むことにもなるんですが、「社内調整でモタモタしてるとそのまま出稿が遅れちまうぜ?」というアピールを含ませたりしてます(笑)

効果試算

これがねぇ、しんどいですよねぇ・・・

やってみなきゃわかんねーじゃんよ。やってみよって言ってんの!

いやまぁそうなんですよ。だけどお財布握ってる人の立場に立って見てください。効果がどれだけあるのか予測も立てられない計画にお金使えます?なんでどうしても根拠は薄くなりますけど置いてけぼりにはできないです。もちろん数字面での効果が目的である場合に限定されます。

組付け自体は費用と一緒なんで割愛しますが、

ふむ、やってみる価値はありそうだねぇ・・・

と思ってもらえるギリギリの数字を作るという姑息なマインドが試されます(笑)

  • 費用 : イニシャル¥400,000 + ランニング¥100,000 / 月
  • 収入 : ¥300,000 / 月

というわけで、お金の面から見たこのプロジェクトのストーリーは、

2カ月でイニシャル回収できます。3カ月目以降は¥200,000の黒転です。

になるわけです。もちろんそんな全ての数字が思ったように行くわけじゃないことは織り込んだ上で慎重に事を進めなければならないのは言わずもがななんですけども。内容はともかくとして、上記のストーリーをハッキリ示すことが資料を作成する上でとても大事なことです。

プレビュー調整

後は体裁を整えるだけ。

  1. 「シートを1ページに印刷」に設定
  2. 余白調整は好みですが、私は狭くしてヘッダー、フッター共「0」にします
  3. 「ページ設定」⇒「余白」⇒「ページ中央」の水平、垂直に☑を入れる
  4. 必要に応じて行間等の調整

④について個人的に「3.費用」の横のスペースが気になったんですがまぁ許容範囲かな、と。はい、できあがり。

まとめ

どうでしたか?中身はともあれ慣れれば2時間くらいでできるようになるはず!!もう少し抽象的な考え方とかを整理しなければならない資料はドキュメント作成等が必要になるのでもうちょっとかかるかもしれないですが💦

資料作成の質とスピードはきっとどこへ行っても腐らないスキルです。必ずしもExcelである必要はありませんが、「1枚にまとめる」という要約力を身に付けるためにも機会があればマネしてみてくださいね😀

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