マニュアル・運営改善

【飲食店】接客マニュアル ~初級編~

どうもこんにちわ!たいらでやんす!

飲食店のマニュアルって、どんな内容を盛り込んだらいいんだろ・・・

はい、そんなあなたに朗報。この記事無断でパクるだけでそれっぽいものができます。もちろん飲食店といっても種類は様々なので、全てのケースに対応しているかと言われると、

うーん・・・、結構してると思う(ドヤァ

かなり汎用的かつ網羅的にまとめてあるので、これはうちの店では要らないな、と思ったらガシガシ削って行ってもらえれば良いかと思います。今回は初級編ということで、初めて飲食店でアルバイトをする学生さんにも伝わるようなレベル感で具体例を盛り散らかした構成にしています。

ただし、ひとつご理解いただきたい点がございまして。圧倒的にOJT(現場研修)の方が効率の良い内容は省いてあります。

  • ビールサーバーの使い方、ドリンクレシピ
  • ハンディやPOSレジの操作方法

こういった内容はテキストメインでは伝わりにくい上に、現物触ったら「アレレ?」ってなりやすいんですよね。要は習うより慣れた方がよっぽど早いってわけです。それよりもスタッフ全員が同じ方向を向いて、業務の必要性や考え方を共有することにエネルギーを割いた方がよっぽど質の高いマニュアルが出来上がります。

そいじゃ行ってみよう!!

心構え

初めてアルバイトをする学生さんだと、こちらが当たり前だと思っていることでもピンとこなかったりします。それを説明もなく「当たり前でしょ💢」と押し付けていたらモチベーションダダ下がりです。下手すりゃ翌日来ません。

飲食店で働くってことは、これが通例でこんな心構えが必要なんだよってことを丁寧に説明しましょう。

シフト制、勤務時間

飲食店はほぼ例外なくシフト制なので、そのあたりをきちんと教えてあげてください。内容としては

  • シフトはいつまでに希望を提出してください、いつ頃確定します
  • シフト開始時間は業務を開始する時間なので、時間ちょうどに来るんじゃダメですよ
  • お店の状況次第で残業をお願いすることもあるからできるだけ協力してくださいね

といったものになるかと思います。最後の「協力してくださいね」というスタイルでマニュアルを作っていくのがミソです。「残業してもらうこともあるから」といった表現だと不安を煽ることになります。

備品の取り扱い

「丁寧に扱ってください」これに尽きます。

  • 使用した備品はもと合った場所に返却してくださいね
  • 器やグラスは割ったりチップしないように配慮してくださいね
  • ハンディ等の電子機器は高額な修理費用がかかるので乱暴に扱ったらダメですよ

ユニフォームが貸与の場合などもここに注意点を入れると良いでしょう。

スタッフ間コミュニケーション

これすごく大事なんですが意外と抜けているケースが多いです。

  • 出勤時退勤時はできるだけ全てのスタッフに挨拶するようにしましょう
  • 基本的には「さん」づけで呼び合うようにしましょう
  • 些細なことでも「報告・連絡・相談」を行う習慣をつけてくださいね

これらは既存のスタッフに対するメッセージにもなります。新人スタッフに変なマウント取ったり、些細な「報告・連絡・相談」をバカにしない風土醸成はとっても大切です。

報告が必要かどうか悩んだときには報告することが正解であるべきよね

お客様への接遇

  • いつどこでお客様に見られても良いような笑顔と姿勢を身に付けていきましょう
  • 話しかけやすいスタッフであるために、言動や身だしなみに注意しましょう
  • 最初は緊張するかもしれませんが、肩の力を抜いて丁寧な対応を心がけてください

接客は作業であってはならないこと、仕事を楽しんでもらうことがとても大切です。

これを伝えられるかどうかがCS(顧客満足度)に大きな影響をもたらします。コレ絶対。お客様の求めている距離感を汲み取って適度に仲良くなる、これが接客の価値であり醍醐味ですから。

身だしなみ

これがなかなか厄介でして。人によって考え方や見方が大きく異なりますから。

基準のあり方

  • 自分の思うオシャレではなく、お客様から見て自然かつ清潔感のある身だしなみであること
  • 異物混入や細菌から食品を守る

この2点からお店に相応しいルールを設けましょう。非常にデリケートなのですが、体毛の濃いスタッフや体臭の強いスタッフには対策を依頼することも考慮しなければなりません。

チェック項目

どこまで厳密に規定するかはお店の方針次第ですが、以下のような項目について「検討」はすべきでしょう。

  項目              一般的な考え方
頭髪・ヒゲお辞儀をしても前髪が揺れない、無精ヒゲはNG
手のひら側から見た時にはみ出ないよう短く清潔に、派手なマニキュアはNG
メイク自然で健康的な印象を与えるように、ラメやつけまつ毛は異物混入の恐れあり
アクセサリーピアスなど小さなものは異物混入の恐れあり、結婚指輪はOKの場合も
匂い体臭や口臭には充分に配慮する、強い香水は使用しない
ユニフォーム目立った汚れがなくても定期的にクリーニングに出す
靴下黒やグレーの無地を推奨、ストッキングは肌色か黒
カラコン極度に大きなものや色味の強いものはNG
タトゥーお客様から見える箇所にある場合はNG

「一般的」って書きましたが、これは私個人の感覚ですね( ^ω^)・・・

時代も変わっていくものですし、絶対的な基準という位置づけは正直難しいと思います。爽やかなスポーツ刈りとイカついスキンヘッドを線引きするのは容易ではないですし。女性のカラーリングも同様です。スタッフに改善を依頼する場合にも、協力を求める姿勢で理由を添えて納得してもらうよう心掛けましょう。

衛生管理

HACCP義務化や感染症対策でますます飲食店における衛生管理の重要性は増してきています。少し穿った見方かもしれませんが、接客スタッフにおいても「こういった衛生管理マニュアルで指導を行っています」と言い切れる状況を整えることは最低限の自己防衛です。

食中毒リスクの低減

食中毒防止は調理スタッフだけの責務ではありません。以下のような内容に関して注意を促し、飲食業に携わる者としての自覚を促しましょう。

  • 手洗いのフローを見える場所に掲示し、定期的な衛生手洗いと消毒を実施
  • 下痢や嘔吐、腹痛といった消化器系症状がある場合には出勤前に相談する
  • 食中毒が発生した場合、お客様の健康被害を招き、営業停止処分が下されることもある
  • 賞味期限、先入れ先出しの遵守

異物混入リスクの低減

身だしなみに関するチェック項目にある「頭髪」「付け爪」「ピアス」などは異物混入事例が多く発生しています。自身が要因であると疑われないような身だしなみの重要性を説くようにしましょう。

異物混入が発生してしまった場合の一次対応についても記載しておくと良いです。

整理・整頓・清掃

これらの活動は3Sと呼ばれ、職場環境の整備には欠かせません。

  1. 整理(SEIRI):要るモノと、要らないモノを分類し、要らないものを捨てること
  2. 整頓(SEITON):要るモノを、誰にでも、すぐに取り出せるようにすること
  3. 清掃(SEISOU):ゴミや汚れがない綺麗な状態を維持すること

飲食業においては衛生上の観点はもちろん、生産性の向上やお客様に居心地の良い空間を提供することにつながります。

3S活動を標準化して、徹底され維持継続できている状態が「清潔」。さらに、3Sが習慣化して、社内全員が3Sを当たり前にできている状態が「しつけ」ということになります。これを5Sと呼びます。

飲食店においてトイレの清潔さがお客様への心象を大きく左右することはよく知られていますが、バックヤードなど見えない場所においてもこれらを励行しなければ3Sが当たり前にはなりません。

接客フロー

飲食店におけるオペレーションは以下のように大別されます。

1組のお客様の来店~退店までのフローを説明し、業務のイメージを掴んでもらうようにしましょう。ここでは居酒屋やレストランといった一般型を例としてオペレーションを解説してみます。

来店対応

  • 入店後できるだけ速やかに「いらっしゃいませ」とお声がけしてお客様の元へ向かう
  • ご予約の有無や人数など、必要事項をお伺いする
  • お席までご案内し、「どうぞこちらのお席をご利用ください」とお伝えする

お客様からの第一印象の8割は来店対応するスタッフ次第です。どんなに忙しくても表情や声のトーンを意識して、歓迎の意思をお伝えすることの重要性を記載しましょう。「雨の中ご来店ありがとうございます」と言ったちょっとした+αができると一層好印象を得られるはずです。

ファーストオーダー

ドリンク注文⇒ドリンク提供⇒フード注文 が一般的な流れになります。オーダーテイクの仕方、ハンディ入力、ドリンク作成などを説明しましょう。忙しいときのオーダーミスはさらに業務負担が増えることになるので、まずは正確さを重視するように伝えると良いです。

ファーストドリンクの提供スピードも非常に重要なので、伝え方にも工夫が必要です

付帯資料としてテーブル番号を記入した図面などがあるとより親切です。メニューのラインナップについてもここで触れておくようにしましょう。

ドリンク提供

  • トレイの使い方(重いものや背の高いものから手前に乗せる、肘を体に付ける)
  • グラスの置き方(できるだけ下の方を持つ、大きな音がならないようにする)

技術的な部分になるのでやって見せた方が手っ取り早いですが、まずはこぼさず安全にお客様に提供することを最優先してもらいましょう。

料理提供

料理のコンディションが良いうちにお客様の元へ届けることは接客スタッフの責任です。

  • 温かいものは温かいうちにお届けすることに注力してください
  • 自分がお客様だったらテーブルのどこに置いて欲しいかを想像しましょう

ただ置けば良いってもんじゃないですよね。このあたりは最初のうちに教育しておかないとなかなか身に付きません。

テーブルの端っこに置いて逃げるように去っていく店員さんおるよね

お食事中の業務

  • 笑顔を姿勢を保ったまま、客席や出入口に常に注意を払ってください
  • できるだけお客様に大きな声で呼ばれることのないようにしましょう
  • グラスが空いていたら「代わりのお飲み物はよろしいですか?」とお伺いしてください
  • お皿を下げる際は「お済みのお皿をお下げいたします」と一声かけましょう

この辺りはスタッフによってスキルの差が顕著に表れる部分です。最初からこれらを完璧にこなすことは難しいかもしれませんが、既存スタッフへのメッセージも込めて明文化しておくことをおすすめします。

会計業務

店舗によってシステムやフローに大きな差がありますが、流れを理解してもらいましょう。以下凡例です。

  1. ハンディで対象テーブルの会計伝票作成を入力
  2. レジのプリンターから出る会計伝票をテーブルへお持ちする
  3. いくら受け取ったかを口頭で確認、レジへ持って行く
  4. 釣銭とレシートをテーブルへお持ちする

手で受け取らずトレイを使用することや、金額を口頭で伝えず伝票でお見せすることについて、理由も含めて解説すると納得感が得られます。

お見送り

「ありがとうございます」とご挨拶しましょう、だけでは不十分です。

  • 団体に対して漠然と挨拶するのではなく、一人ひとりのお顔を見て笑顔でお礼を伝えてください
  • お忘れ物がないか、つまづきやすい箇所がないかご案内しましょう
  • 可能であれば出口までお見送りしてください

呪文のようにボソッとお礼をしたところでお客様には響きません。感想をお伺いしたり、「またのご利用をお待ちしております」などちょっと言葉を付け足すだけでお客様に好印象を与え、以降の来店動機につなげることができます。

まとめ

唐突な浴衣美女ですがいかがでしたか?業務手順だけではなく、必要性や考え方の整理をしておくとスタッフ間の摩擦教育のバラつきを防ぐことができます。

尚、その他あると便利なマニュアルの内容としては以下のようなものが挙げられます。

  • 開店業務、閉店業務チェックリスト
  • 電話応対や予約管理に関するもの
  • ウィークリーやマンスリーなど、毎日ではないが定期的に実施する必要のある業務

具体的にどんなデータ、体裁にするかのイメージがぼんやりしている方は是非以下のページをご参照ください。20PのPowerPointにギュッと濃縮したサンプルと、作成手順を記載しています。

ご不明な点等ございましたらお気軽に以下のフォームからお問い合わせください😀

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